△▼厚生労働省▼△

9月16日

● 報道発表

・食品衛生法に基づく安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用し
た添加物についての対応

今般、食品衛生法第11条第1項に基づく「組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続」(平成12年厚生省告示第233号)第3条に定める安全性審査を経ていなかった遺伝子組換え微生物を利用した添加物を製造工程に使用した植物性原料油脂が確認されたことから、当該油脂の輸入者に対し、輸入、販売のとりやめ等を指示するとともに、当該添加物の製造者には、安全性審査のために必要なデータの提出等を指示しました。

1 概要

● 平成28年9月15日、株式会社カーギルジャパン及び三菱商事株式会社から、両社が輸入販売している植物性原料油脂の製造工程において、遺伝子組換え微生物を利用し製造されている添加物(「リパーゼ」及び「ホスホリパーゼ」※)を使用しているにも関わらず、当該添加物が食品衛生法に基づく厚生労働大臣が定める安全性審査を経ていないものである旨、報告を受けました。

● 当該油脂は、カーギルカナダ社(Cargill Ltd.)が製造したもので、カーギルジャパン社が輸入したもの(平成27年9月~28年4月:約3,170トン)と三菱商事社が輸入したもの(平成27年7月~28年4月:約4,800トンの一部)があります。当該油脂は、日本に輸入された後、精製業者により、さらなる精製を受け、マーガリン、ショートニングやドレッシング等の食品原料として利用されました。なお、最終製品には、当該添加物は含まれていません。

● カーギルジャパン社及び三菱商事社は、既に自主判断で当該油脂の販売を中止しています。

※ リパーゼ及びホスホリパーゼは当該油脂の精製工程において、リン脂質等の不純物を除去する目的で使用されています。
2 現在までの対応

これらの添加物は法令上の手続きを満たしていないことから、上記報告を受け、9月16日、カーギルジャパン社及び三菱商事社に対し、これらの添加物を使用した当該油脂の輸入、販売をとりやめるよう指示するとともに、その提供を受けた事業者が新たに当該油脂を原材料等として使用することがないよう情報提供することを要請しました。また、当該添加物の製造者に対しては、安全性審査のために必要なデータの提出を指示しました。
3 当該油脂の安全性と今後の対応等

(1)安全性

次のとおり現時点で直ちに健康への影響があるものとは考えていません。

● 使用された添加物は、ともに海外において食品添加物として使用することが可能であること。

● 使用された添加物は、カナダでの製造工程において除去、不活化され、最終製品には含まれないこと。

(2)今後の対応等

● 食品安全委員会での安全性評価に必要な資料が提出され次第、速やかに諮問します。

● 安全性が確認されるまでの間、両社に対して輸入、販売をとりやめるよう指示しましたが、既に流通している当該製品を用いた食品の販売、流通のとりやめ等については、食品安全委員会の評価結果を見て判断します。

 

<参考1>食品衛生法(昭和22年法律第233号)

第11条
1 厚生労働大臣は、公衆衛生の見地から、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、販売の用に供する食品若しくは添加物の製造、加工、使用、調理若しくは保存の方法につき基準を定め、又は販売の用に供する食品若しくは添加物の成分につき規格を定めることができる。
2 前項の規定により基準又は規格が定められたときは、その基準に合わない方法により食品若しくは添加物を製造し、加工し、使用し、調理し、若しくは保存し、その基準に合わない方法による食品若しくは添加物を販売し、若しくは輸入し、又はその規格に合わない食品若しくは添加物を製造し、輸入し、加工し、使用し、調理し、保存し、若しくは販売してはならない。

<参考2>組換えDNA技術応用食品及び添加物の安全性審査の手続(平成12年厚生省告示第233号)
第3条 厚生労働大臣は、組換えDNA技術を応用した食品又は添加物について、その開発者、その代理人その他適切な資料を提出することができる者から申請があったときは、食品が組換えDNA技術によって得られた生物であり、又は当該生物を含む場合にあっては当該生物の品種ごとに、食品又は添加物が組換えDNA技術によって得られた生物を利用して製造された物であり、又は当該物を含む場合にあっては当該生物の品種ごと又は当該食品若しくは添加物の品目ごとにその安全性の審査を行う。
2 前項の審査は、食品安全委員会の意見を聴いて行うものとする。