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食品安全委員会より、加熱調理と食中毒について以下のご案内が届きましたので、
シェアします。ご参考にしてください。

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1.細菌などの死滅温度
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多くの食中毒の原因となる細菌などは熱に弱いといわれ、65~90℃で死滅します。 細菌などの死滅条件は以下のとおりです。

細菌など 温度 加熱時間
腸管出血性大腸菌 75℃ 1分
カンピロバクター 75℃ 1分
サルモネラ属菌 75℃   1分
リステリア 65℃ 数分
ノロウイルス 85~90℃ 1分30秒以上

注)
腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic Escherichia coli ; EHEC)
感染症の原因菌は、ベロ毒素(Verotoxin=VT, またはShiga toxin =Stx と呼ばれている)を産生する大腸菌である。EHEC感染症においては、無症状から致死的なものまで様々な臨床症状が知られている。特に、腸管出血性大腸菌感染に引き続いて発症することがある溶血性尿毒症症候群(HUS)は、死亡あるいは腎機能や神経学的障害などの後遺症を残す可能性のある重篤な疾患である。

カンピロバクター
古くからウシやヒツジなどの家畜で流産や腸炎を起こす菌として注目されていましたが、1970年代に入りヒトにも腸炎を起こすことが判明し、我が国においても1982年には食品衛生法で厚生省に報告する食中毒事件票の「病因物質の種別」の中に加えられ、食中毒起因菌として指定されました。

サルモネラ属菌
鶏、豚、牛などの動物の腸管や河川、下水など自然界に広く分布しており、2,500種類以上もの血清型が知られています。発症には大量の菌が必要と言われていましたが、最近では、少量の菌でも感染し発症することが分かってきました。汚染を受けた食品の摂取により起こり、高熱を発するのが特徴です。

リステリア
リステリア・モノサイトゲネスは、河川水や動物の腸管内など環境中に広く分布する細菌です。
我が国のこれまでの食中毒統計では、リステリアによる食中毒の報告例はありませんが、食品安全委員会の評価書によると、リステリア感染症の推定患者数は年間200人(平成23年)とされています。リステリアに感染して重症化することはまれですが、妊婦、高齢者の方は注意が必要です。

ノロウイルス
ノロウイルス感染症は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こすウイルス性の感染症。長期免疫が成立しないため何度もかかります。主に冬場に多発し、11月頃から流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生します。

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2.加熱調理操作の温度
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調理で行う加熱ですが、「ゆでる」、「揚げる」などの調理方法により温度が異なります。 「ゆでる」「煮る」「蒸す」での加熱温度は、水を媒介するので100℃です。 また、「炒める」「焼く」「揚げる」での場合は、空気や油を媒介するので150~250℃になります。 これらの温度で、熱が食品の中心部まで達していれば、細菌などはいずれも死滅し、食品は安全に なります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
3.食品が変化する温度
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食品は加熱により見た目や硬さなどの状態が変化します。 野菜やいも類は90℃以上で軟らかくなり、肉や魚や卵はおよそ60℃以上で凝固し始め、 色も変わります。 肉や魚や卵の色や硬さの変化する温度は細菌などの死滅する温度より少し低いので注意が必要です。 また、加熱温度が100℃以上でも食品の中心に熱が伝わるには時間がかかり、必ずしも食品の 中心温度が100℃以上になっているわけではありません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4.加熱時間の目安
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厚さ1cm程度の肉や魚を「煮る(100℃)」と中心まで熱が伝わるのにおよそ8~10分かかります。 「焼く」調理でも、過度に焦がさない程度の火加減でほぼ同じ時間を要します。 「揚げる」調理では、揚げ始めは160℃程度で次第に温度を上げていき、食品の中心の温度を 上げます。約5~7分程度の揚げ時間を要します。しかし、冷凍している場合、当然それ以上 長く要します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
5.揚げ温度と時間と衣の色
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実験では厚さが約3cmの冷凍したメンチカツを170℃で揚げるとちょうどよい色に なるのに約8分かかり、200℃で揚げると約2分でした。 しかし、その時の中心の温度をみてみると、いずれも0~5℃程度でまだ凍っている状態でした。 衣の色では中心まで熱が伝わったか判断できず、中心部分の状態は切ってみないとわかりません。 油の温度や食品の中心状態の見極めに温度計を使用することをおすすめします。