アンチエイジングの三要素 抗糖化その5【健康キーワード解説】シリーズ⑤

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アンチエイジングのキーワード三要素の一つ「抗糖化」の最終回は、糖化にならないための食生活や健康の三本柱との関係性について紹介します。

どんな時に糖化を起こしやすいか?

糖化というのは、どんな人が、どんな時に起きるのでしょうか?
体にAGE’sができやすいのは食後1時間と言われます。これは食後30分から1時間で血糖値が上がり、その時に糖化が起こってしまうからです。特に食後2時間程度で空腹感を覚えてしまう人は要注意です。一般的に食後30分から1時間で血糖値が上がりインスリンが分泌され、その結果血糖値が下がるため、一時的に低血糖に陥り空腹感を感じてしまいます。また朝食をとらずに昼食から夕食までの時間が長い人も要注意です。
意外とこういう方多くないですか?

血糖値の急上昇急降下とインスリンの関係

食事を摂らない時間が続くと、強い空腹感で夕食をドカ食いしたりします。すると血糖値が急上昇し、インスリンが分泌され余分な糖が脂肪に変わり、体に蓄えられてしまいます。また急激に上昇した血糖値は、すぐに急激に下がるので、強い空腹感が襲ってきます。その結果、またまたドカ食いをしてしまう。この繰り返しで、血糖値や糖代謝に関係しているホルモンが極端に上下して、糖化を過度に進めてしまいます。
さらに食事のとり方でも血糖値の乱高下が起きてしまいます。一定時間でちょこちょこ食べる「5食喰い」とか「モデル喰い」と呼ばれるような食べ方が良いみたいですね。「食べ放題」が好きな人、「大盛り無料」に魅かれる人は要注意ですよ。

間食と血糖値の関係

加えて、食べる順番も気をつけたいですね。よくテレビとかで、食事の最初に野菜を食べると、野菜に多く含まれる食物繊維が糖質の吸収を抑えてくれ血糖値の急上昇を防いでくれると聞きます。これは食物繊維が豊富でGI・GL値の低いものから順にゆっくり食べることで、血糖値の上昇を緩やかにできるからです。急激な血糖値の上昇を防ぐためには、ゆっくり噛んで食べるという食生活も必要です。

果物の果糖は大丈夫? 糖質制限は?

果糖が良くないという人がいます。果物に含まれる果糖、ブドウ糖、ショ糖などは、糖の結合数が少ないため、デンプンなどに比べると体内に吸収されやすい。これが「果物を食べると太る」説の根拠の一つです。
確かに果物はGI値が高いですが、GL値は低いので健康な人は果物を1日200g程度とっても問題ありません。むしろ果物にはビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルなど抗酸化やエネルギー代謝、生活習慣病予防などに有用な成分が豊富に含まれます。果糖を気にするより、糖質をしっかり燃焼してエネルギー代謝に関与するビタミンB1やB2を多く含む果物や野菜を積極的に摂ったほうが、圧倒的に抗糖化に役立ちます。

また糖化を防ぐために糖質制限をむやみに行うのは避けましょう。糖質は脳の唯一の栄養素です。
糖質制限によって脳の機能が低下してしまっては本末転倒です。元来、糖質制限は糖尿病の治療方法の一つであり、健常な人が行うことではないのです。女性の方がダイエットによって必要以上に皮下脂肪を減らすと、冷え性の原因を引き起こし、ホルモンバランスを崩してしまう可能性もあります。肥満の目安になるBMI数値は25が標準ですが、この数値が18以下の人はダイエットに走らず、炭水化物:タンパク質:脂肪=6:2:2というバランスのとれた食事を心がけましょう。

糖を余らせない生活が大切。体のゴミ屋敷化を防ぐには。

私たちの体は正常な「細胞の新陳代謝」によって3カ月で新しく生まれ変わる、とされています。新陳代謝をスムーズに行うことで高血糖の状態を改善することができます。糖化と老化の関係はゴミと清掃能力の関係と同じで、ゴミ(糖化)の増加が清掃能力(新陳代謝)を上回ると溜まってゴミ屋敷化します。体内の免疫システムが修復できる範囲内まで血糖量を下げられれば、傷んだ箇所も徐々に修復され、新陳代謝が効率よく行われることになります。そこで、糖を減らすこと以上に糖を余らせないような生活が重要になってきます。

40代の女性(標準体重53kg)の基礎代謝は1,150kcal程度です。1日の消費エネルギーのうち基礎代謝は約60%程度ですが、加齢とともに次第に低下(年に1%程度)します。特に運動をしない場合、30年で30%、40年なら40%も筋肉が減って脂肪が増え、基礎代謝が下がります。運動とタンパク質の摂取によって基礎代謝を上げることでエネルギー代謝効率の良い身体になりますし、肥満した脂肪細胞をスリムに戻してくれます。「野菜はあまり好きではない」「果物はめったに食べない」「海藻類は嫌い」等々の食生活の方は糖を摂りすぎていなくても糖が余ることになります。必要な栄養素としての糖を燃焼し、エネルギーに変えるビタミンやミネラルなどをしっかり摂る食生活が必要です。

運動や食事に加えてもうひとつ大切なのが睡眠です。睡眠中は成長ホルモンの分泌が活発化してタンパク質の合成も進み、筋肉や骨の形成が促進されます。また肌の新陳代謝がもっとも活発なのは睡眠中ですから、睡眠不足が続くと肌に溜まったAGEsが代謝・排泄されません。
さらにストレスが加わるとストレスコントロールを担うコルチゾールが分泌され脂肪細胞が脂肪を溜め込むようになります。イライラしている人の方がリラックスしている人よりも太ってしまします。こうして、蓄積した脂肪が糖化のターゲットになり炎症を広げ、結果老化を進めてしまうことになります。
サビとコゲをできるだけ減らしていきたいですね。

さて次回は、アンチエイジングの3要素の最後の一つ、「目に見えない炎症」について紹介していきます。

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